企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)008話

「こ、これは・・・ネームって、こんな感じなの?」

ボクは華やかさの感じられない、四人の女子高生に伺った。

 

「漫画雑誌の新人編集者は、漫画家の汚い字や何が描いてあるか解らん絵を、理解するところから入るっス」

原田妹が、不機嫌そうな顔で言った。

 

「じ、自分でも汚いって解ってるんだ?」

「うっさい、いいから早く読め!」「わ、わかったよ」

ボクは、5ページの漫画に目を通す。

それなりに漫画を読んできたので、それなりにだが内容は解った。

 

サッカー漫画で、少し少女漫画とか同人誌寄りの話だが、ストーリーに問題は無さそうだった。

 

「う、うん。いいんじゃないかな?」

「なにその上から目線」「金も払わないクセに偉そう」

「ここ、とーぜんおごりですよね?」

話を聞いていたのか、他の三人もボクを糾弾する。

 

「な、何でそうなる? オレは原田さんに依頼したのであって、キミらの分はキミら自身で・・・」

「なに言ってるっすか? 漫画の原稿料は、そんなに安くないっス。コイツらにも原稿仕上げるの手伝ってもらうから、全員にもおごるっス」「わ、わかったよ」

予想通りカレー四人前は、ボクがおごるハメになった。

 

「では、さっそく始めるっス」

「しゃーない」「メシおごってもらったし」「やるか」

原田妹の号令で、皆が漫画用原稿用紙の枠線引きや、ペン入れに入った。

 

「オイオイオイオイ、まさかここで漫画を描くのかよ?」

「ん? 勉強は禁止だケド、漫画を描くのは禁止じゃないっス」

「さらに質が悪いわ! カレー屋でペン入れする人間が、どこにいるか!」

ボクは思わず、声を荒げた。

 

「でも、仕上げる場所が」「家じゃダメなのか?」「気分が乗らないっス」

わがままを言う、原田妹。

「しゃーない。カレー食ったらウチへ来い」「ええ!」

「汚いアパートだが、四人くらいは座れる」

 

ボクは、男友達にでも言ってる気分で提案した。

よくよく考えたら、ボクはしがないニートで、彼女たちは年下の女子高生だった。

「え、えっと、つまりその・・・キミたちが良ければの話だが?」

「も、もちろん行くっス。兄貴以外の男の部屋がどうなってるか、興味あったっス」

即答だった。しかも、何やら邪な動機も感じられる。

 

しかし提案したのはボクで、彼女たちは断らなかった。

カレーを食べ終えた女子高生たちは、ボクの家に向かった。

 

「そのスプレーはなにかな?」

ボクは原田妹に質問した。

「これは、せー・・・じゃなかった。たんぱく質を検出する液体が入ってるっス」

たんぱく質を検出して、なにをしようと言うんだ?」

「そ、それは、男の人の普段の生態を知るため・・・」

「帰れ」

 

ボクは、本気でそう思った。