企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)013話

「オレも多少は、漫画を分かった気がするよ。何ができて、何ができないのか」

 

すると原田妹に、鼻で笑われた。

「アハ、何言ってるっスか。漫画の道はそんなに簡単には解らないっスよ」

「だ、だから多少はって言っただろ」

 

ボクがむくれてると、原田妹に質問された。

「ところでお兄さんは、どうしてネットで漫画雑誌を創ろうと思ったっスか?」

「んー、最初はヒマつぶしにやってみようと思った」

 

「な、なんスか、そのあまりにテキトーな動機は」

原田妹は、ガラスのテーブルに身を乗り出してきた。

「もっとこう、まともな動機は無いっスか?」

 

「何かをやろうとする動機なんて、そんなモンだろ?」

「まあ、ある意味正直っスねえ」

パーカー姿の女子高生は、再び元の姿勢に戻った。

 

「ところでお兄さん的には、ネット漫画雑誌に企業の漫画を載せたいんスか?」

「そうだね。企業の商品とかサービスを、主人公たちが楽しそうに使ってる漫画を連載するのが理想かな」

 

「それって簡単じゃないっスか? 例えば知り合いのお花屋さんに頼んで、そこの漫画を描けばいいんスよね?」

「いや、たぶん無理だよ」「え? どうしてっズか?」

鼻声の女子高生は、スがズになってた。

 

「漫画家と契約して、漫画を連載するんだ。長期的に相当な資金が必要になるよ」

「た、確かにっス」

「アシスタント料も引っくるめて、漫画家に利益が出るようにしないといけない。雑誌運営側も黒字が望ましい」

 

「つまりは、かなりの大企業じゃないと、お金が払えないってコトっスか?」

「そうなるね。広告費の限られてる小さな街工場や、小売店レベルには無理だろう」

 

ボクは資料や自分の考えをまとめた、ノートパソコンの画面を見せた。

「お、お兄さん、ノートも持ってたっスか?」「ネットの仕事で多少は稼げたんで、中古を買ったんだ」「どれどれ・・・?」

 

原田妹は、ボクがまとめた資料に目を通す。

「なる程っス。でも大手企業相手だと、大変そうっスね?」

「大変なんてモンじゃないよ。最初は話すら聞いてもらえないだろうから、まずはネット漫画雑誌の知名度を上げて、有名にならないと」

 

「この、『ネット漫画雑誌のブランディング化』ってヤツっスね」

「雑誌に魅力が無いと、育てた漫画家に逃げられちゃうからね」

「そりゃあ漫画家的には、有名な雑誌で連載持ちたいっス」

とりあえず囲えそうだと思っていた漫画家に、キッパリと言われた。

 

「ちなみにキミは、プロ漫画家志望なの?」

「えっと、実はまだ決めてなかったんスよ」「そうなんだ」

「でもお兄さんの話を聞いてみて、ネット漫画雑誌に連載するのもアリかなって思ったっス」

ボクは心の奥で、ガッツポーズを決めた。 

 

「ちなみに・・・他の三人はどうかな?」

「たぶん、同人活動が楽しけりゃ良いって感じっスよ。プロになる気は、無いと思うっス。やっぱプロ目指すのって、厳しいっスから」

 

結局のところ、『覚悟』の問題だと思った。