企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)033話

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ネットマンガ雑誌アフィリエイト


翌日、ボクのボロアパートに、華やかな女子高生が五人、漫画を描くために集まった。

 

「で、お兄さん的にはどうするんすかねえ? 腹が立つヤツっスけど、そいつの言ってるコトも一理あるっスよ」

「うん、解ってる。確かに今回のクライアントの企業さんみたいに、漫画に対して理解がある企業ばかりじゃないモンな」

 

ボクは一晩考えた意見を、彼女たちに伝えた。

「まず、ボクたちのネットマンガ雑誌に専門ページを作って、ボクたちの漫画に対するスタンスや、漫画を受ける条件を載せようと思うんだ」

 

「それ、いいっスね。手っ取り早いっス」

原田妹が、返事をしながらサッカー漫画を描くという、マルチタスクをこなす。

「それなら、規約はネットマンガ雑誌を見てねで、済む・・・かな?」

萩原さんが疑問に思った事を、ボクも疑問に思っていた。

 

「それでだけど、漫画に対して理解を示してくれないクライアントの漫画は、受けない・・・でいいかな?」

「いいっスよ?」「けっこう、生意気な気もしちゃいますが?」

 

「何言ってんの、市川さん。漫画を理解もしてくれない連中に、無駄な時間を取られるのって最悪じゃん」

萩原さんも、ペンタブを走らせながら、市川さんと会話をする。

 

「それはそうだケド、交渉するのはお兄さんなんですよね?」

「ああ、頼りないとは思うけど、頑張るよ」

 

ボクは、当然の仕事だと思っていた。

漫画の依頼を仲介した彼に、偉そうに漫画について語ってしまったが、今のところ五人の女子高生に賃金すら払えていなかった。

 

「実はもう一つ、考えたコトがあるんだ」

「ん、なんスか?」「こっち、そろそろネームが仕上がるんだケド」

女子高生たちは、会話の間にも着々と漫画の作業をこなしていた。

 

「いずれはキミたちにも、ちゃんと賃金を支払わなきゃって思ってる」

ボクは、真顔で彼女たちに向き合った。

「たぶん、すぐには無理だし金額も多くはないケド、でも・・・」

 

「そ、そりゃ、払ってくれたらうれしいっスけど、そこまでは望んでないっスよ?」

「そうですよ。わたしが描いた漫画が、ネットでそれなりに有名になってて、それだけで十分だと思ってます」

原田妹も意外に優しかったし、市川さんは相変わらず良い子だった。

 

「あ、解った。わたし、お兄さんの考えが読めたかも」

萩原さんが、悪戯っぽく言った。

「ずばり、アフィリエイトでしょ?」

 

ボクの秘策は、パソコン大好き少女に、あっさりと看破されてしまう。

「せ、正解だよ。キミたちの賛成が得られればだケド、ネットマンガ雑誌アフィリエイトの企業広告を載せようと思ったんだ」

 

「あ、あふぃ・・・なんスか?」「き、聞いたコトありません」

原田妹も、市川さんも、アフィリエイトを知らなかった。