企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)128話

見栄と見栄 「オー、そいえば、わたしもネット漫画雑誌の編集部、見てみたいねー」 グンナーさんが言った。 「いや……ウチは、その……」 だが、そんな大そうなモノは無い。 「まーいいじゃないか。こうやって、業務提携を結んだ仲だろ?」 「は、はあ……」 成瀬…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)127話

名詞 「で、ですが、当社は予算も限られて……」 ボクは、慌てて止めようとする。 「お前な。こう言う場合は、無料なの。正直に言えば、お前んとこが有名になった方がウチが儲かる。あと、お前……名詞は持ってるか?」 「は、はい!? 持ってます!」 ボクは、…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)126話

説明マンガの先 「あ……あの、成瀬さん?」 漫画を読み終わって、冷静になっていた成瀬さんに声をかける。 「イヤ……まあ、オレも漫画は良く読むんでな」 タブレットをテーブルに置き、コーヒーを飲む成瀬さん。 「お、お前ら、コーヒー飲むか? の、飲むよな…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)125話

デザイン事務所 ボクたちはグンナーさんの車で、大倉野さんに紹介された、デザイン事務所の成瀬さんの元へと向かった。 「また、市内に逆戻りですね」 池田さんが言った。 「すみません、グンナーさん。予定に無かった場所まで、送ってもらって」 「気にする…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)124話

中々の人格者 「ま、まあ、ノウハウって実は、かなり重要なんですよね」 何とか、話題を変えようと必死なボク。 「そ、そうだねえ。どうやら漫画家も、扱いが大変だったりする?」 大倉野さんが、聞き返してきた。 「人によりますが、そりゃあもう、猛獣みた…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)123話

運営ノウハウ 「おい、いいのか? オレとしちゃあ、二つの雑誌に載せられるなんて、有難いコトだが……」 「本来なら、良くはないだろうな」 佐藤の問いに、ボクは答えた。 「相手は、この地方に根差した地域密着型のサッカークラブだ。正直、ウチの読者が根こ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)122話

プロフェッショナル 大倉野さんの言葉は、漫画家である佐藤や、ネット漫画雑誌を出してるボクにとっても衝撃的であった。 「ボクの考えなんだケドね。ヨーロッパではスポーツクラブは、街の地域コミュニティの中心だったりするんだ。クラブに行けば、自分の…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)121話

総合スポーツクラブ 「なんかオレ……ボ、ボクも、噂には聞いていたんですが、やっぱそんなに影響があったんですか?」 佐藤が身を乗り出して質問した。 「そりゃああったよ。当時はアニメも終わっちゃってたケド、アニメを見た子供たちががサッカーを始めてね…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)120話

エル・サルバトーレ 「始めまして、わたしがクラブ代表の、大倉野です」 大倉野さんは、大きな手をボクの前に差し出した。 「こ、こちらこそ、宜しくお願いいたします」 緊張しながら大倉野さんの手を握ると、とても厚みがあって頼りがいのある手だ。 「キミ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)119話

クラブ代表 「なあ、ホントに大丈夫なんだろうなあ?」 佐藤は翌日になっても、相変わらずだった。 「大丈夫ですよ、先生! わたしが付いてますから」 「う、うん。よろしく頼むよ、池田さん!」 どちらが高校生で、どちらが社会人かわからない。 「それじゃ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)118話

鶴の一声 「ボクに……合わせたい人?」 ボクは思わず、社長に聞き返してしまった。 「正直わたしもね。漫画にどれだけポテンシャルがあるのか、半信半疑だというのが本音だったよ」 社長の言葉に、宇津井さんも口を開く。 「そうですね。確かに、何かの商品の…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)117話

新たなる契約 「いやいやいやいや、大丈夫。そこに関しては、我が社に任せてくれ」 デスクに座った、宇津井さんが言った。 「でも、いいんですか。ボクらまで、ゲレンデに招待だなんて?」 ボクは、流石に悪いと思い、伺いを立てる。 「今はまだ、北海道の山…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)116話

セルフィッシュ 「な、なに言ってるのかな? お兄さんは、原田と付き合ってるんだよ?」 なんだか顔が熱い。 「でも、気にはなってるんでしょ、市川先パイも」 田中さんも、激しく食い下がる。 「そ、そんなコト無いって!」 「あ、しゃちょーですか? 今、…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)115話

ウィンターシーズン 「ううう、忙しくなって来たぁ!」 わたしは、漫画用原稿用紙と睨めっこしていた。 「市川先パイの漫画って、企業タイアップのスノボ漫画ですからね。これからが本番じゃないですか?」 ウチに手伝いに来てくれていた、田中さんが言った…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)114話

コスパ最強・カロリーMAX 「まったく……これは、追い駆けなければならんのだろうか?」 ボクは頭に疑問を浮かべながらも、ドアにカギをかけてカネちーを追った。 「ゼハー、ゼハー、ゼハー、ゲホッ!!」 カネちーは、アパートから100メートルほどの、ゴミ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)113話

アポイントメント その後、しばらく固まっていた佐藤は、池田さんを送りながら帰って行った。 「あの二人……案外上手く行くかも知れないな」 ボクは、夕暮れが迫る秋の空を、眺めながら思った。 「佐藤が尻に敷かれるのは明白だケド」 次の日、ボクのスマホが…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)112話

新キャラ 「とりあえず佐藤のサッカー漫画も、新キャラの登場で数話は持ちそうだな」 アパートの薄汚れた畳の上で、ボクは言った。 「だがな。ネームの段階ならもう一人くらい、新キャラをストックしておきたいところなんだ」 相変わらず、不安症の佐藤が反…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)111話

「オレのサッカー漫画は、主人公の少年が自分のクラブチームに、色んなキャラをスカウトしてくるのも売りの一つだ」 佐藤は言った。 カリスマ美容師ドリブラー 「つまり、どれだけ個性的なキャラを仲間に加えられるかが、かなり重要になってくる。いずれは自…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)110話

池田さん 「とりあえず今度の打ち合わせは、オレも行こうか?」 「あ、ああ。だが池田さんに、ヘンな視線は向けるなよ?」 「いやー、別に無理にとは……」「スマン、来てくれ!」 「わかった、行くよ行くよ」 打ち合わせは、三日後の土曜日だった。 待ち合わ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)109話

女子高生の理想 レンジで暖めていたパスタが六分半が経過し、でき上がりのベルが鳴った。 ……と同時に、玄関のチャイムも鳴る。 「なんだ? 芽美のヤツ、またスマホでも忘れていったか?」 アパートの古びた扉を開けると、そこには真面目そうなメガネが立って…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)108話

絵の説得力 「大野さんの漫画、メチャクチャ好調だな。これなら、山口さんの抜けた穴を埋められえる」 山口さんの、異世界ファンタジーと株や不動産投資を織り交ぜた漫画は、一定の読者層から評価を得ていた。 けれども大野さんの、猫カフェの看板娘姉妹の漫…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)107話

言い訳 「もう! なんであんなヤツと契約するんスか!!?」 ボクの小さな彼女は、ズーっと隣で騒いでる。 「だよなあ。あの性格のままだったら、相当ヤバいよなあ」 「だ、だったら……!?」 「でも、あれだけの『言い訳』ができるんだ。面白そうだと思って…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)106話

差別主義者 「大体お前さあ。サッカーも知らないで、サッカー漫画描くなっつーの。サッカーがまだ浸透してなかった、むかーしの時代ならともかく、今の時代にあれじゃ炎上してとーぜんだろ!?」 「ムッキー。言わせておけばっス!? 自分はどうなんスか? …

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)105話

カネちー 「テメー、なに勝手に人の部屋入ってんだ!?」 乱暴なモノ言いの男が、部屋にいた。 仕方なく男の部屋へと入り、コンビニで買ったコーラとポテチを広げる。 「聞いてんのか、オラ!? だから、なに人の部屋入ってんだよ!? 夜吸から連絡あったケ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)104話

森兼 明人 「その漫画家って、誰なんですか?」 ボクは夜吸さんに質問する。 「前言ってなかったけか? オレが漫画の依頼を受けて、締め切りどころか全然描けずに逃げ出したヤツのコト」 「ああ、その話の人ですか」 「いややいやいやいや、なにしれっと進め…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)103話

青春の思い出 夜吸さんのいきなりの一言に、ボクも芽美も大野さんも仰天する。 「まあ、これから乃梨の両親に会うワケだ。そこが難問なんだが……」 「こんなチャランポランな男に、大事な娘を渡せないったヤツっすか?」 「うるせえよ、ちびっ子!!」「やっ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)102話

著作権 「やはり作画は、お前が一番早いな」 ボクは、芽美が描いたアニメのキャラを眺める。 「萩原や山口も、今でこそキャラも描いてるっスけどね。一年のときは、先輩のアシでキャラ描いてたの、アタシくらいっスから」 「確か芽美って、市川さんと同じ中…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)101話

猫カフェ漫画 山口さんが、ボクのネット漫画雑誌を去ってから、一週間が経過した。 「ど、どうでしょうか、お兄さん?」 ファミレスの席から身を乗り出して、迫る大野さん。 「うん。キャラはカワイイし、背景も頑張ったね。話もほのぼのとして、温かみがあ…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)100話

卒業 「ええ!? 山口、漫画辞めちゃうの!?」 大野さんは、親友の言葉に驚きを隠せない。 「そうね、もう高校二年の二学期だし、来年は大学受験だからね……」 山口さんは少し寂しそうにしながらも、ドリンクに手を伸ばす。 「そっか、やっぱ原因はお兄さん…

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)099話

猫カフェ 芽美が、ネット漫画雑誌を始める男のマンガのネームを描き……。 今井さんが、繁華街のアーケードを見降ろしながら、自身の生み出そうとする作品に、新たなインスピレーションを得ていた頃……。 「大野……アンタも漫画描いてるの?」 「そ、そうだよ。…