企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)050話

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過去

自動ドアは、耳慣れた入店音を奏でながら開く。

入って来たのは、髪の長いグラマラスな女性だった。

 

「あ、あれ? 末依先生?」

コンビニに入って来たのは、芽美たちの担任である末依 乃梨先生だった。

「……え?」末依先生は、ほんの僅かだけ驚きを見せる。

 

「あ、あら、お仕事の打ち合わせですか?」「ええ……そんなところです」

事務的な会話に切り替わる、末依先生。

「先生は夜食でも、買われるんですか?」「ええ、まあ」

 

すると、夜吸さんが言った。

「何がええ、まあだよ、乃梨」

「ゲッ!! カズミ!? ど、どうしてこんなところに!?」

 

ボクは、依先生の意外すぎる反応に驚く。

夜吸 数見と、末依 乃梨は、知り合いだったのだ。

 

「そういやお前、学校の先生になったってどこかで聞いたわ」

「だから、どうしてあなたが、ここに居るのです!」

「コイツに漫画を依頼したんだよ。んで、今日は偶然会った」

 

夜吸さんが向けた親指の先には、ボクが居た。

「あなたは、こんな男と取引しているのですか?」

「は、はあ。そうなりますが……」怒りの矛先が、ボクに向けられる。

 

「オイオイ、こんな男と付き合ってたのは、どこのどいつだよ?」

夜吸さんの決定的な一言に、ボクの頭の中は真っ白になった。

 

「で、では……ボクらは、これで……」「し、失礼を……」

ボクと佐藤は、コンビニを脱出しようと試みる。

 

「どこへ逃げようと言うのです? 話はまだ、終わってませんよ?」

末依先生の美人メイクの、裏側を見た気がした。

 

「大体カズミは、漫画家になるのが夢だったじゃない!」

「ッせーな。古い話を蒸し返すなよ。それよりお前が担任ってコトは、女子高生にコイツのアパートへの出入りを禁止したのって、お前かよ?」

 

「当然の措置です!」「まあ、そりゃ先生ならそうなるわな」

夜吸さんはレジに行くと、コーヒーを二つ持って戻って来た。

「ま、これでも飲めよ。砂糖、三本だっけ?」「何で上から目線なのよ」

 

そう言いつつも、コーヒーを受け取る末依先生。

 

「とは言え、お前さ。生徒の夢も叶えてやりたいとか、思ってるだろ?」

「そ、それは……」先生の顔に、不安と戸惑いの表情が現れた。

「今回の件だって、ただ禁止にするだけじゃあ、お前らしくないぜ」

 

「どうしてあなたは、いつもそうなのよ!」

先生は、とても悔しそうに言った。

 

「でも、確かにそうだケド……何か良い方法は無いのかしら?」

「やっぱコイツに、オフィスを持たせるしか無いだろ?」

 

「えええええーーーー!!?」ボクは、思わず叫んだ。

 

「お前のアイデア、意外といけるかも知れんぞ。ネット漫画雑誌にファンも付いてるし、企業にも売り込み易い。どうだ? オレにも一枚、かませろよ?」

 

ボクは再び、現実逃避したい気分になった。