企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)019話

始めてネット漫画雑誌をネットにアップし、その雑誌に始めて漫画が載った。

 

最初は来訪者もゼロであり、アクセス解析のグラフも地べたを這いつくばっている・・・と予想していた。

しかしそこは、女子高生が四人も関わったプロジェクトであり、SNSを使って拡散された情報により、雑誌はいきなり人気を得てしまったのだ。

 

「お、恐るべし、女子高生の拡散力。オレだけだったら、絶対にこうは行かんぞ」

ネット漫画雑誌には、他のSNSサービスを使って掲示板をつけていたが、早くも次回の要望が来ていた。

 

「また、原田妹に続きを描いてもらうか。原稿料についても、話しあわないとな」

ネット漫画雑誌の運営は、今のところそこまで厳しくは無く、ニート上がりのボクはフリーランスの案件を何回か受注して、多少の金銭を得ていた。

 

すると原田妹から、スマホに連絡が入った。

「なんだ? オレに会わしたいヤツがいる?」

ボクは待ち合わせ場所の、コーヒーチェーン店に向かった。

 

キャラメルマキアート一つ、トールサイズでお願いっス」

遠慮なく人の財布で注文する、原田妹」

「あれ? 今日は萩原さんたち、来てないんだ?」

六人掛けのテーブルに、ボクと原田妹だけが座った。

 

「なんで萩原さん筆頭っスか」「ほかの二人、名前なんだっけ?」

「山口と大野っスよ。失礼な社会人っスね」「アハハ・・・」

自分を社会人などと思っていないボクは、コーヒーを口に運んで誤魔化した。

 

「今回会って欲しいのは、わたしの中学時代の同級生と、そのトモダチっス」

「っていうと、とうぜん女子高生になるワケだよね」

「クッ、とーぜんそうなるっスよ。言い方がムカつくっスけど」

すると金髪の美少女と、栗色の髪の美少女が、原田妹の隣に座った。

 

「ま、まさかキミたちが、原田さんの・・・友達?」

「まさかとは、何っスか? まさかとはっス」

「だってこんな美人が・・・なに、このハーレム展開?」

 

「いや、別に二人とも、お兄さんに興味は無いっスよ。お兄さんの作った、ネット漫画雑誌に興味があるだけっス」

原田妹は、報酬として差し上げた、中古のノートパソコンを取り出す。画面には、ボクが頑張って作った、ネット漫画雑誌のトップページが映っていた。

 

SNSで拡散したら、二人とも漫画を読んで、興味を持ってくれたっス。ちなみに二人とも、漫画を描いてるっスよ」

現役時代に女子高生とは、殆ど縁のなかったボクは何とか、原田妹の横に並んでいる二人の現役女子高生を見た。

 

「二人とも・・・名前は?」「なにボソボソ言ってるっスか?」「いや、現役の女子高生だと思うと、緊張しちゃって」「わたしだって、現役の女子高生っスよ!」

原田妹は、リスの様に頬っぺたを膨らませる。

 

「わ、わたしは、原田の友達で、市川って言います」

茶髪の女子高生は、アワアワしながら名乗った。

「今じゃこんなっスけど、市川って中学時代は、わたしと大して変わらない地味な感じだったっスからねえ」

原田妹にも、自覚はある様だと思った。

 

「い、今だって変わってないよ。漫画だって好きなままだし。でもウチの高校、漫研も無ければサークルも無くて」

市川さんは、見た目に反して良い子な気がした。

「それで、このコがイリヤ。今、フランスからウチの学校に、留学に来てるんです」

 

金髪の女子高生は、ニコリと笑った。