集英社のH編集者から、ボクは漫画について色々と教わりました。
H氏はその後、週刊少年ジャンプの編集長になったらしいのですが、ボクが見てもらっていた頃は、トッポイ感じの兄ちゃんでした。
当時のH氏は口数も好きなく、明確にアドバイスされたのは、ジャンプの主人公とはなんたるか・・・くらいのモノです。
アドバイスはくれるのですが、曖昧というか、抽象的というか。
なのでここからは、色々と言われたケド、たぶんこういった意味じゃないかと、ボクなりに解釈したモノをお伝えします。
ちなみにH氏のジャンプの主人公のアドバイスを、『太陽のような男』と訳したしたのは、ボクです。
でも、たぶん意味は合ってると思います。
まず、『面白いマンガは、時代を超えなければならない』・・・です。
読者に先駆けて、時代の先を行く・・・とでも言うべきでしょうか。
面白いマンガは、時代を何年も先駆けているのです。
サッカーがまだマイナースポーツだった頃に、キャプテン翼が連載され、サッカーを日本でもメジャースポーツの地位に押し上げました。
テニスの王子様でも、スラムダンクでも、似たような現象が起きたと思います。
人気を博した漫画は、多かれ少なかれ、どこかで時代を先駆けているのです。
時代を先駆けるのが、面白い漫画の定義であれば・・・。
逆に言うと、時代に追いつかれてしまったら、その漫画は賞味期限切れです。
もちろん、それまでに多くの読者を獲得していれば、惰性で続く場合もありますが。
ジャンプで連載を持つクラスの漫画家は、少しでも時代を先取りしようと、常に努力しているのです。
ですが、ネットに膨大なデータが溢れ、個人がグーグルやYouTubeなど、あらゆる方法で情報にアクセスできてしまう時代では、段々と厳しくなっています。
なので近年は、主人公がやってるスポーツのジャンルなどではなく、ストーリー展開だったり、漫画のギミックだったりに工夫を凝らす場合も多くなってます。
銀魂やデスノートなどは代表格ですが、テラフォーマーズなど、他にも色々とあります。
プライドの高い男の生徒会長と、プライドの高い令嬢の副会長が、相手に告白させるためだけに、頭脳戦を繰り広げる『かぐや様は告らせたい』も人気ですね。
時代を先駆けるのは、ユーチューバーにも当てはまると思います。
人に先駆けて商品やサービスを紹介する、人の知らないニッチな部分を深掘り解説する、人とは違った視点から物事を見る・・・みんな頑張ってますよね。