企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)026話

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一晩悩んだボクは、ネット漫画雑誌の更新をしばらく休止すると決めた。

決定を原田妹に伝えようと、スマホを取りだす。

 

「そうだなあ。やっぱ、直接伝えないと、ダメか?」

ボクは、久しぶりに原田の家へと向かった。

「今となっては、原田よりも妹のが、会う機会が多いんだよな」

 

「よう、久しぶりじゃね?」

急に道端で声をかけられた。

「さ、佐藤か? 久しぶり」

 

Fラン大を卒業し、就職が決まっていないグループの、佐藤だった。

「相変わらず、就職はまだなのか?」

「お、オレ、動画で生きて行こうと思ってるんだ」

「・・・まだなんだな」

 

ボクは佐藤を、コンビニに誘った。

「コーヒーふたつ」「お前、100円コーヒーで、恩を着せようってんじゃないだろうな?」「そのつもりだが」「自分で払うわ」

佐藤は、怒りながらフードコートに座った。

 

「お前はどうなんだよ? ネット漫画雑誌なんて、上手く行くわけ・・・ん?」

ボクはスマホで、ネット漫画雑誌を見せた。

「なあッ、これ、お前が作ったのか?」「まあな」

驚きを顔じゅうに表す佐藤をしり目に、コーヒーを飲んだ。

 

「表紙と、サイトデザインはオレが作った。表紙絵は、その都度差し替えだ。今回は市川さんのサムライスノボ漫画が表紙だな」

「お前、いつから有能になったんだ・・・って、市川さんって、誰だよ」

 

「佐藤妹の、中学時代の同級生だよ」「って、女子高生か?」

佐藤にとって重要なポイントは、常にそこだった。

「茶髪だけど、素直でいい子だよ」

 

「それじゃあ、お前。少し残念な原田妹に、市川さんまで、はべらせてやがったのか?」「はべらせる言うな」「でも、事実だろうが」

ボクのコーヒーは、半分以上減っていた。

 

「まあな。二人の他にも、パソコンが詳しい萩原さんに、アシスタントをしてくれた山口さんと大野さん。それに、イリヤってフランスからの留学生も・・・」

「ハーレムか? ラノベか? 何そのご都合主義の超展開? ないわ。駄作、マジ駄作っしょ?」

 

佐藤は完全に、真夜中のゲーム板(スレ)モードに突入していた。

 

「まあ実際、オレもそう思うよ。でもまあ、女子高生が、友達を誘って漫画を描こうってんだから、そうもなるだろ?」「マ、マジか?」

その時、コンビニのドアが開いて、女子高生が二人、入って来た。

 

「オ、オレも漫画、描こうかな?」

「あれ、お兄さんじゃないっスか?」「コンビニで、お昼ですか?」

入ってきたのは、原田妹と市川さんだった。