企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)035話

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それからボクらは、アフィリエイトの運営に便利な、大手ASPサイトに登録した。

 

「けっこう、色んなサービスがあるんですね、お兄さん」

市川さんが言った。

 

「ねえ、お兄さん。わたし、化粧品とかコスメとか、興味あるんだよね」

「パソコン以外にも興味があるんだ、萩原さん」

「うっさい、普通にあるわよ。パソコンはペットみたいなモンよ」

 

 萩原さんは顔は可愛いものの、かなり独特のセンスをしていた。

「それでさ、作者のページみたいなの、作ったらどうかな? そこに、わたしらのお勧めの化粧品のアフィリエイトを、張るワケ」

 

「お勧めって、このヘンの化粧品、使ったコトあるの?」

「けっこう、試したのが多いかも。このフェイスマスク、安くてお勧めだよ」

「あ、お兄さん。このアイライナーも、良い感じですよ」

市川さんも、根はマジなのだが、茶髪だった。

 

「市川……お前、昔は化粧品より、漫画やアニメだったっス……」

原田妹は、シミジミと言った。

「漫画もアニメも、今でも好きだよ。企業とお仕事するなら、コスメ好きな主人公の漫画があっても、いいと思う」

 

「あやー。遠くに行ってしまったっスね」

むしろ、原田妹だけだ取り残されていた。

 

「作者のページか。そうだな、それじゃ、作ってみるよ」

ボクのページを作るスピードも、それなりに上がっていた。

「おお、もう出来たっスか?」

 

「外観はね。もう少し、壁紙とか可愛い方がいい?」

「どうなか。シンプルに白で、所々にイラストとかあるくらいでいいんじゃない?」

萩原さんは、デザインセンスは良かった。

 

「山口や大野も、作ってもらえば?」

「うーむ、わたしらはアシか広報しかしとらんぞ?」

「わ、わたしも、興味はあるケド……」

 

二人は、自分がメインで漫画を描いていないせいか、謙遜しているように見えた。

「いや、二人もちゃんと関わってくれているし、広報スタッフとしてページを作るよ。二人は、何か興味があったりする?」

 

「そうは言われてもだなあ。漫画以外だと、参考書とか辞書をあさったり、推理小説を読むくらいだぞ?」

「わ、わたしはお菓子かな。ケーキ焼いたり、クッキー焼いたりしてるケド、岩みたいな強度のが出来上がる」

 

「ブログでもそうだケド、意外とそんな普通の人の目線が、受けたりするんだよね」

「そ、そんなモノか? 参考書とか、興味あるか?」

山口さんは、メガネを上げながら言った。

 

「ネットなら、興味ある人を見つけられると思うよ」

「お、お兄ちゃん。お菓子とかケーキとか、失敗しまくってる人でも、だいじょうぶ?」

 

童顔の大野さんは、ボクをお兄ちゃんと呼んだ。

「ど、どうかな? 失敗の原因とかわかる?」

「バターを塗り忘れたり、砂糖や塩の分量を量り間違えたり、それから……」

 

「……大丈夫かも知れないし、大丈夫じゃないかも知れない」

ボクは素直に、本音を言った。