企業漫画が読まれないワケと、企業が活用すべき漫画の新たなスタイルを提示

エイチ・ヒノモトの企業漫画とラノベのブログ

報酬も無いのに、ネットで漫画を1000ページ以上描いた男が、企業漫画のコンサルティングをしながら、ブログでライトノベルを連載してみた。

漫画好きなニートが、自らネット漫画雑誌を立ち上げてみた。(仮想)063話

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高くそびえるビルに、気後れしているボクを他所に、夜吸さんはズカズカと中へと入って行った。

スポーツ用品企業

「本日、宣伝広報課の宇津井さんと、漫画の広告案件で予約をした夜吸です」

「夜吸さまですね。本日、十時半からのご予約となっております。こちらをお付けいただき、お入りください。宣伝広報課は、七階となっております」

 

受付のお姉さんが、完璧な敬語で案内してくれた。

恐らく、夜吸さんが居なければ、ニートだったボクは絶対に来なかった場所だろう。

ボクらは、エレベーターで七階へと上がった。

 

ドアをノックし部屋の中に入ると、中は意外と雑然としていた。

ポスターなどの販促物が、まだ企画段階なのか、コンピューターの画面に表示され、資料や書類も、机に山済みになっている。

 

「ああ。夜吸さん、こっちこっち」

小太りのおじさんが、机の向こうから声をかけて来た。

「お久しぶりです、宇津井さん。こっちは……」

 

自己紹介も終わり、宇津井さんは会議室へと、ボクらを案内した。

「まあ、座っちゃって。ところで漫画って、どれくらいで描けるのかな?」

 

宇津井さんは、さりげなくボクに質問した。

「そ、そうですね。えっと、モノにもよりますが、一日一ページが基本です」

「う~ん、まあそんなモノか?」

 

何やら、煮え切らない返答だった。

「でね。やっぱウチとしても、オリジナルな漫画を、ネットで連載してみたいとは思っていたワケよ」

 

もの凄く意外な答えだった。

「漫画を、連載したいと思ってらしたんですか?」

 

「そうだよ。漫画ってやっぱ、ブームになったりするじゃん」

かなり短絡的な考えだが、実際ボクもそれが狙いなので、その場はうなずいた。

 

「ウチってホラ。スポーツ用品店だから、色んなアスリートと契約してるワケよ」

今居る企業は、そういった企業の大手だった。

 

「でもさ。リアルなアスリートって、スランプになったり、ケガをしたりしてね。まあ、人間なんだから当たり前だケド。でも漫画なら、色んな競技の一流選手でも、描こうと思えば、描けちゃうワケだよね?」

 

「そういや、ボードのメーカーと契約してる選手、ケガだって言ってたよね」

「そうなんだよ、夜吸ちゃん。ウチのオリジナルブランドだからさあ。何とかして、あげられないかなあと思ってた矢先に、夜吸ちゃんの話が舞い込んで来てね」

 

「それでしたら、ウチの漫画家がサムライがスノーボードをやる漫画を……」

「うん、見た見た。面白いねえ。タイムスリッして来たサムライが、ハワイでボードって意味わかんないけど、そこが魅力なんだな」

ウチの漫画は、意外に知れていた。

 

雪に願いを 

この漫画は、スポーツDEPOさんと、そのスノーボードのブランドでもある、キスマークさんに売り込みをかけようと、描いたものです。

十年以上前の漫画ですので、今見ると子供向けに寄せ過ぎたかなと。

 

この様な漫画を複数、ネットの漫画雑誌に連載するのが、狙いでした。

説明漫画だと、一過性過ぎると思うんですよね。

何年にも渡ってファンを獲得する連載漫画って、企業にとっても魅力的じゃないかと思います。

 

雪に願いを…